数を数えようと思う。
数って奴は非常に不思議だ、増やそうと思えば際限なく増えるくせに減らそうと思うと際限なく減る。この無限とも思える数の中で誰を僕は選んで、そして溺愛して、生涯の伴侶と定めればよいのだろうか。
数を数えることは、無限への挑戦だ。生涯をかけての無限への挑戦だ。このチャレンジを君は無謀というのだろうか、大海原に帆を張って、新大陸を目指したコロンブスを君はバカと笑うのだろうか。否。それこそ英雄になれない凡人の僻みに過ぎない。要するに風呂に入って100数えなさいといわれたときから、その挑戦は始まっている。
子供は数え続ける、数を。数を数え続けることが、彼を束縛から解き放つ唯一の手段が数を数えることなのだ。まるでこの永遠に続くかと思われる入浴を、幾たびも超えて子供は大人になるのだ。そしてさらに節分という数と豆のコラボレーションによって、人は無限への挑戦を諦めるのだ。しかし立ち止まってはいけない、そこで諦め続けてしまっては、もう二度と無限へのチケットは得られない。数を数えよう、1から順に数えよう。無限があるはずなのだ。そこには無限が潜んでいるはずなのだ。なのにどうしても210円しかない。
もうすぐ店員が肉まんを三つ持って帰ってくる。
2006年02月28日 20:05