■屁の泡沫

レストランなどでバイトをしていると自然と色んなお客様と接する機会があり、中にはティースプーンで脳から思い出をひとさじすくってやろうかとさえ思うことも。

確かにお客様は神様なんですがそれは「お客様は(必然的に金を落とすし、あわよくば何度も金を落としにやってくるだけでなく金を落とす仲間を連れてやってくることさえあり、はぐれメタルと山の天気に翻弄された世代なら夢のような存在、夢、そう、存在しえない存在いわゆる)神様です」を省略しているに過ぎず、要するにお客様が神様っていうか、お金が全て。なのに何を勘違いしたか大名気分で殿様ランチを食いに来てるポンチ客を見ると、いくらお客様でも正拳をサービスしたくなるのです。

いや、もちろん接客していて気持ちの良いお客様というのもいらっしゃいます。空いた皿を取りやすい位置にまとめておいてくれ、料理を運びづらい位置に座ってる場合、配膳を手伝ってくれるにも関わらずこちらの失敗にも笑顔でドンマイといいながら財布のヒモがイージーモード、そんな夢のようなお客様もいらっしゃるのです。

そういった方たちにはこちらとしても出来るだけ気持ちよく、また美味しくお料理をたいらげていただきたいものでコーヒーひとつにもなるべく揺らさないように運ぶことで分子のクラスタ化を阻止したり、お料理ひとつにも音をなるべく立てないように置くことで分子同士の衝突によって増大したエントロピーが引き起こす社会的混乱を阻止したりと気を配ります。またそれはお互い気持ちの良いもので、そういう意味ではセックスです。しかし中には、それどころかうっかり足元の窒素に躓いて熱々のグラタンを頭に装備させてやろうかと思うお客様もいるのです。

今日はいませんでしたけど。

2006年03月30日 23:55