活発な太陽光線。
道端に転がるサラリーマンどもの発する意識に削られて地球は丸さを保っている。就職活動も、バイトも、卒論も、全て投げ捨てて土手の中にシェルターを築きたい。そのシェルターにはありとあらゆる動物たちの雄ばかりを閉じ込めて童貞の箱舟とするのだ。
童貞の箱舟は銀河を突き抜けて、雌を探し続ける。いつまでもいつまでも銀河を彷徨い、伴侶を探し続ける。いわゆるイカ臭いボイジャーがアステロイドベルトに参加し、土星の周りをぐるぐると回るのだ。そのうち彼らは小惑星たちに教えられる、土星の輪がアクセサリーなどではなく土星に対し抗議をし続けるデモだということを。
「いったいどういうことですか、土星の輪がデモ行進だなんて、悪い冗談だ」
「冗談ではない、土星税の引き下げを彼らは懇願しているんだ」
「そんなにひどいのですか」
「そう、納めないと土星罰を下されるのだよ」
「罰だなんて、いったいそれは」
「星流しさ」
「ひどい」
「一万光年先まで左遷される」
「……まんこ?」
話にならん。
2006年03月31日 22:29