■ハンカチ王の暴政

コンビニ。

良く行くコンビニの、店員の質が加速度的に落ちて来ている。そこは一見して何の変哲も無いヤマザキデイリーストアー、ヤマザキ春のパン祭りなど二大ロックフェスの一角を担うことで有名なあのヤマザキデイリーストアーだ。店長は小柄な老夫婦、といっても年の頃五十半ばといったもので、院政を敷くでもなく朝方はせっせと働いておりその年の功による気遣いは僕らに気持ちのいい買い物をさせてくれる。

しかしながらそれ以外、つまりアルバイトの質がとんでもなく低くなっている。そもそもコンビニのバイトに「ワイは猿や! ヤマザキデイリーストアー猿や!」そんな気概で働いている奴なんぞ一握もいないぐらいの認識は僕にもある、が、それでも尚ひどいのだ。以前はまだ普通のアルバイト、まあ中には無口なゴリラもいたがそれはそれで霊長類に近い生き物だしゴリラの母性本能は凄いし、といった体で特に気にしなかった。これがもし自分の糞をカラリと揚げて「さーたーあんだぎーです」とか言うのならば僕も中学校の頃使ってたアルト麻酔銃を使用せざるを得ないが、きちんと「ありがとうございました」「いらっしゃいませ」これを言えるぐらいの教育は受けていたし、無口なだけでは人畜無害。

しかしながらつい最近入ったバイト達のレベルの低さといったら中盤で無理やり仲間になるNPCを軽く凌駕する。まずもって「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」これを言わないし、いつ行ってもレジカウンターあるいはその後ろの台によりかかってぼーっとしている。ああ。良いさ別に良い。きっと「いらっしゃいませ」を一言でも言えば泡になって消えてしまう契約を魔女と結んでいるんだろう、そうなれば王子様との婚約も台無しになってしまうし何のために美しい歌声を犠牲にしてまで陸上で生きる足を手に入れたかわからなくなる。台によりかかってミリ動だにしないのも、オーケー別にオーケーさ。そうでもしてないと壁が迫ってきてお客様が圧死してしまうんだろう。お釣りを投げるようによこすのも、うん、甲子園目指してるんだろ? 頑張れよ。何、いいってことよ、僕はそんな検品に夢中でレジに誰もいない状態だから「すいません」って声かけたのに舌打ちしかも走らないでだらだら歩いてレジに戻る君を、ずっと見てるよ。この夏で引退、なんだろ?

え? いやいや遠慮しなくていいって、引退しろよ。

2006年08月29日 15:20