■プレジデン党

あらすじ:原因不明の右足の痛みに耐えながら何とかバイトをこなした。

さて、右足の痛みは治まるどころか動いたせいでさらにその勢力を増し今や靴と足の境を陽炎わせるほどに肥大。足手まといなゾンビといった歩き方をしている僕をさすがに心配してか、マスターが「足を見せてみろ」と言う。言われるがままに生まれたままの足をさらけ出すと、くるぶしの横に、も一つくるぶしが。

さては右くるぶしと左くるぶしの野郎、ゴム無しでやりやがったな! とこの三つ目のボーナスくるぶしを眺めながら思っていると「こりゃあ、お前、寝てる間に彼女に三年殺しでもされたんじゃないか?」と、僕に匹敵する診断が下る。「勘弁してくださいよー!」などと言いながらも患部は熱を持ってパンパンに腫れている。押すと痛い。曲げると痛い。歩くと痛い。

「足をひねったり、強く打ったりした記憶はないか?」といわれても全く無い。寝る前までは健康だったし、起きてからはずっと痛いわけで、原因があるとすれば寝ている間だ。確かに寝ている間に三十八度線をまたいでぼりぼりへそを掻くほど寝相が悪いとは言え、足が腫れあがるくらい何かにぶつかったのなら、その瞬間に気づいてもよさそうなものだ。あるいは足で原子力パンチでも打とうとでもしたのだろうか? どうせ本丸にいいところを持ってかれるくせに? この謎を解くヒントがマジかるタルるーとくんしか無いあたりで、やはり原因は依然「虫にでも刺されたんじゃないか?」

「虫ですか?」
「うん、毒もってる虫なら腫れあがるぞ」
「虫って、ムカデとかですか?」
「いやもっとごっつい奴じゃないと、こんなに腫れんだろ」
「もっとごっついやつ?」
「そう、もっとごっつい。ごっついムカデ、とか」
「ムカデじゃないですか」
「んー、じゃあもう原因はあれしかないな」
「何ですか?」
「三年殺し」

不明。

2006年11月14日 12:05