■テニスの放射能part4

『テニスの放射能』part4

「さ、目前に迫った私立二層式高校テニス部略して「にそテニ」にさらわれた数学の溝口先生を助けるために練習をするわよブイ美さん!」
「はいっ!」
「さっきも言ったけれど、奴らは反則スレスレのプレイをしてくるわ」
「はい! それを上回る反則ことチェーンソーで奴らをギッタギタのバラバラにしてやるんですね!」
「それだけじゃ駄目! もう一つ大きな問題があるの」
「え?」
「あなたは反則と同時に、テニスもしなくてはならないわ!」
「えええ!」
「なぜなら向こうはテニス部……」
「そんな……チェーンソーに鎖をつけたこの「アーバン鎖鎌」を振り回していれば勝手にバラバラになるものだとばかり……」
「一筋縄ではいかないということね、しかし安心なさい」
「え?」
「あなたも、テニス部なのよ!」
「!!」
「テニス部である以上、テニスはできてしかるべし! だからあなたにこの一ヶ月間、みっちりとテニスを叩き込んであげる!」
「はい! お願いします!」
「まずはサーブよ、これが打てないテニスプレイヤーは大体就職してテニスと関係ない職についてるわ!」
「ごくり……!」
「打って御覧なさい」
「はい! それっ!」

びゅっ!
グシャッ!

「入った!」
「いいサーブだわ、速度、威力、タイミング、何をとっても一流と言える、でも!
自分のサーブがバウンドした場所をよく見て御覧なさい!」
「え!? あ! タンポポの花が一輪つぶれて……!」
「命を無駄にするサーブでは、ボールはインでも人としてアウトよ!」
「くっ! もう一球お願いします! それっ!」

びゅっ!
ニャー!

「あ、猫が!」

びゅっ!
パオーン!

「象牙が!」

びゅっ!
ギャー!

「要人が!」
「どうしたのブイ美さん、それでは私に勝てないわよ!」
「くっ!」(どうすればいいの……!?)

2007年02月10日 17:52