■どこかとカブってそう日記

マンガとか。
ゲームとか、アニメとか小説でも、結構色んなところで「大魔王」ってキャラは出てくると思うんだけど
その大魔王がよく使うセリフとして

「どうした勇者ども! ワシはまだ全力の50%しか出しておらんぞ?」

みたいなのがある。

50%、と言い切るからには100%が当然ないとおかしい。
つまり一度でも全力で戦ったことがないと「全力の50%」なんてわかるわけない。
そうなると大魔王は勇者と戦う前にどっかで全力を出してたことになる。

大魔王のくせにちょっと不安になって
「俺、全力出したらどんくらいかな?」
とか思っちゃったんだろうか。

自分の限界を知るために一日どれだけ計算ドリルやれるかな!? とか夏休み序盤の小学生みたいなことやってたり、無意味にパンチングマシーン殴ってみたり、B'zの曲を半音上げて歌ってみたり、すげー力瘤出してみたり、腕立て伏せ200回連続できるかな? とかやってたら母親に「あんた何やってんの、掃除の邪魔だから」とか言われて「うっせー部屋入んな!」ってキレたときにうっかり100%の実力出ちゃって国が滅んでたりしたらなんか、それは凄いがっかりだ。
国民全員がっかりだ。
一億総がっかり時代に突入だ。

でもとにかくそういったことで100%の自分を知ってるからこそ、大魔王はあんなに自信たっぷりなわけだ。
勇者が「もうお前一人だぞ!」とか言ってもニヤニヤしてられる。
つまりあのニヤニヤの裏には
「俺、腕立て200回連続で出来たし、力瘤とかすげー出るし、パンチングマシーンも200kg、計算ドリルなんて一日で終わっちゃったしな、B'zも後半ちょっと声枯れたけど半音上げで歌えるしな!」
とか言う思いが込められてるんだろう。
そりゃ自信出るわ。
B'z原キーで歌えるなら「世界も滅ぼせるかも!?」って思うわ。

しかしなんだろう、ちょっと可愛い子がアイドルオーディション行っちゃうくらいのノリで世界征服してると思うと、大魔王可愛い。
勇者に負けてへこんでる大魔王とか
「やっぱ就職した方がよかったかな」とかインコに呟く大魔王とか
そんなのがいたら俺はもう泣きながら抱きしめたい。
全力の50%で抱きしめたい。

2007年08月31日 14:08