「フハハハハ! どうした勇者よ、余はまだ全力の半分しか出しておらんぞ!」
「こうなったら、俺も師匠から授かった一時的にパワーを三倍にする奥義を使うしかない!」
「何! 貴様まだ奥の手を隠し持っておったのか!
しかしこのダークスフィアを使えば、余の力は貴様の全力の二倍に膨れ上がる!」
「なんだと!」
「賢者さま、このままでは勇者さまが!」
「大丈夫じゃ、勇者には本人もまだ気づいておらん潜在能力がある。それを解放すればヤツの力は三倍になるじゃろう」
「ふん、聞こえたぞ。どうやら貴様はまだ力を隠しておるらしいな、しかし! 余とて魔王、本気を出せばそのさらに1.7倍の力が出るぞ!」
「どうすればいいんだ!」
「勇者……勇者よ、私です。光の神です
私の加護でアナタの防御力は上がりました」
「やったぞ! 俺の体が相手の攻撃を75%吸収するシールドに包まれた!」
「こしゃくな! いくぞ、くらえ! 我が全魔力を注ぎこんだ、攻撃を!」
「今じゃ勇者! 聖剣を解放するのじゃ!
邪悪なる攻撃を吸収し、三倍にして相手に返す技が一度だけ使えるぞ!」
「よし、これで魔王を倒す! いくぞおおおおおお!」
Q:勇者(←こわっぱ)の技で余を倒すことは出来るか?
式)
余の全力をXとする。
勇者の現在の全力は余の全力の半分と互角なので、0.5X=勇者の現在の全力
勇者の三倍奥義は、余の全力の半分×3なのでこの時の勇者のパワー=1.5X
ダークスフィアによって勇者の三倍奥義の二倍の力を手に入れるので、余の全力はこのとき3X
潜在能力を解放すれば、勇者のパワーは三倍=4.5X
余の本気はさらにそれの1.7倍なので=4.5X×1.7=7.65X
光の神(←こしゃくな)のシールドで余の攻撃を75%カット、つまりこの時勇者に与える攻撃のパワー=1.9125X
さらにその三倍を聖剣(←ウザい)の技で返すので 1.9125X×3=5.7375X
この時余の全力は7.65Xなので 7.65X > 5.7375X
つまり、勇者の技で余は倒せない!
「フハハハハハ! 効かぬ! 効かぬぞそんな技!」
「くそー! 守らなければいけない想いとか大自然の怒りとか最終回の都合やらでパワーをさらに二倍だー!」
5.7375X × 2 = 11.475X
7.65X < 11.475X
「ぐわあああああああー!」
「やった、やったぞー!」
「ぐ、ぐふっ……ふふふっ……でも計算どおり……だし……!」
「なんだと!?」
2007年10月25日 17:16