■なぜ彼は

キンタマについて考える。

いや、まってほしい。今まっさきにウィンドウを閉じようとした女子たち、まってほしい。誤解なんだ、俺はただシンプルに、ただ一筋にキンタマについて考えたいだけなんだ。落ち着いて俺の話を聞いてほしい。キンタマの話を。

男の子にはキンタマがついている。これは当たり前のことだけど、キンタマがもし女の子についていたとしたらどうだろう。想像してほしい、君の大好きなあの子に、キンタマをつけてみたまえ。そうすると例えば登校時のあんなシーン

どっしーん☆

「キャッ!」
「痛て!」
「痛たたたたた……はっ!
 ちょっと、アンタ!」
「な、何?」
「今アタシのキンタマ見たでしょ!?」
「み、見てないよ! キンタマなんか!」
「嘘! 絶対見たでしょ!
 もう最低!」
「な、なんだよ! そんな格好でキンタマはみだしてるお前が悪いんだろ!?」
「てことはやっぱり見たんじゃない!
 もうエッチバカ変態最低キンタマ揉み揉み男爵!」
「揉んでないだろ! 男爵だけどさ!」
「あーもう! アンタのせいで遅刻じゃない!
 ダッシュしなきゃ!」

ぺとっ

「お、おい! キンタマ落としてるって、オーイ!」
「急いでるから、後で洗って返して!」
「洗ってって……別に汚れてないぞこのキンタマ!」
「アンタが触ったから、に決まってんでしょ! バーッカ!」
「な、なんだよその言い方!」
「オイ、タカヒロ、何やってんだよ」
「あ、アツシ、聞いてくれよ変な女が」
「お、お前、その手に持ってるの」
「ああ、これ」
「女物のキンタマじゃねえか!
 わー! タカヒロが変態になったー!」
「違うんだって、アツシ! アツシったら!」
「わー! わー! タカヒロのキンタマ揉み揉み公爵ー!」
「公爵じゃないだろ! 揉んでるけどさ!」


想像できたかね? そうか
ならいい。

2008年01月12日 16:02