■このあと風速20m/secで殴られました

「ホントに大丈夫?」
「平気さ!」
「でも、引っ掛からなかったら?」
「大丈夫、地面を見てみなよ」
「何あれ、マット?」
「圧力感知マットさ、あそこに乗るとその圧力を感知してセンサーが作動するんだ」
「でもそれじゃ人間以外でも」
「大丈夫。圧力を感知した後、ドアに赤外線が二つ張られる。一つは地面よりちょっと上、もう一つはそのさらに上。この二つに、同時に引っ掛からない限り装置は作動しない。つまり万が一圧力感知マットが誤検知しても、二重の赤外線に引っ掛からない……つまり人間より小さいものが通っても装置は作動しないんだ」
「でも、もし人間ぐらいの大きさ・重さのものが通ったら」
「オイオイ、何のためにドアの向こう側にサーモスタットを仕掛けたと思ってるんだ? 熱源の無いものはもちろん、不自然な熱反応を示すものあればこのサーモスタットからの値がfalseになる、つまり装置の作動が中断されるってとさ。
それにドアの両端を見てごらん?」
「穴……?」
「風速感知孔。人間は歩くときに自ずと腕を振らなきゃいけない。これは個人差があるけれど大体風速2~3M/secこれ以上でもこれ以下でも感知孔からの値はfalseになる。
この二つの装置からの値がtrueの場合に限り、装置は作動する!
僕の装置に死角はない!」
「あ、き、来たよ!」
「隠れろ!」

「さー席に着け、授業を始め

ばふんっ

「ひっかかったー!」
「やーい! 先生の頭がチョークの粉まみれー!」
「オイオイ……。
 まったく、手の込んだイタズラだな」
「(まさか……一目見て僕の装置を全て見破った……? バカな……!)」

2009年07月18日 14:26


うちわで殴るのはよくないと思います!

投稿者 赤天狗先生へ : 2009年07月19日 00:58

以前アルツハイムっていうアニメの予告編で同じテーマのやつがあったんだけれど、それより面白いです。ネタをパクってより面白くする。まるで技術大国ニッポンのようですね、って言われそうだね。

投稿者 旧長 : 2009年07月19日 17:08