書店員ブログ。
つっても書店員がやってることなんてのは、エロ本にカバーかけるとき必要以上に本の中を開いて「貴様が買おうとしている書籍の具は、もうこんなになっておるぞよ!」と見せ付ける程度の簡単なお仕事しかないんだけども今回はちょいと特別。新店の書籍搬入手伝いに行ってきた。
四トントラックにぎっしり詰まった文庫やら書籍やら雑誌やらを実に千五百箱分全て店内に運び入れるまさに倉庫内奴隷作業。そんな馬鹿力仕事をやるのに何故か集まった人間は各店舗の店長+書店員バイト+書店取次店社員という太陽どころか黒木メイサの目力ですら日焼けしそうな青びょうたんばかり。
案の定三時間の搬入作業に休憩を二回も挟むという日進月歩っぷりで何とか搬入を終え、店内にうずたかく積まれた書籍のダンボールは、クラスで人気のあるファラオを奉るにはちょうどいいピラミッドといった感じ。そしてそこからようやく書店員の本領、棚入れを皆で行う。
つっても。
ダンボールに入った書籍をジャンルごとに棚に入れてくだけなんだけど、新店の広さが百五十坪の二フロアという、ローマ法王なら余裕で満足する敷地面積に所狭しと棚が並び、しかもダンボールに入れられた書籍のジャンルはバラバラ。
新店なので誰も棚の位置なんか把握してるはずもなく、棚入れ作業中そこかしこで「健康雑誌! 健康雑誌どこー!」だの「男性誌二階ですかー?」という怒号が響き渡り、終いには「子宮がん! 子宮がんどこー!」「子宮がんこっちにありますー!」えーもう声出し合って子宮がん探さなきゃいけない状況って何だよ。メスのだいだらぼっちの手術でもしてんのかよと思えば、二階で「エロー! エロどこー!」性欲のハンドル切りすぎてる社員が。
他にも「児童売れますかねー?」や「もう自己啓発いいよ!」など。本のジャンルだけを良い大人が叫ぶだけで相当PTAからローキックされそうな会話になるんだなあと新しい発見に心躍らせながら「戦争ー! 戦争どこですかー!」と叫びまわってたバイトは俺。いやー、丁寧に言えば勃発するってもんでもないね。
2009年08月20日 21:51
書籍の具ってなに?
投稿者 振るポキ : 2009年08月22日 09:47
おもしろい。その光景見たかった。(主に岩田さんを)
投稿者 Anonymous : 2009年08月22日 19:56