■寝言

布団って何であんなに気持ち良いの。

最近やたらと気温が下がってきて、なんだか眠るのに胸躍る季節になってきた。俺はあの朝方の、太陽がまだ地上を暖め切れてない感じの気温が凄く好きで、もう、あの状況下の中で毛布をかぶってごろごろするだけでコカインの八千倍の多幸感に包まれる。

できればあのごろごろを、あの幸回転を永遠に続けていたい。人間がいずれ進化していって、必要なもの不必要なものを取捨選択していくんならまず、あの栄養ってもんが不必要だ。いや、食事は楽しい、食事は楽しいんだけど「楽しい食事」を続けることが必ずしも「必要な栄養を摂取する」ことになっていないのが凄く腹立たしい。

転んで膝を怪我してもコーラで洗えばあっという間に直るし、風邪気味で咳がとまらなくてもぷっちょ噛んでれば世界三大テノールだし、末期の胃癌になっても点滴にからあげくん入れれば、ケツからがん細胞がからあげくんレッドになって出てくる。人間の身体ってそうあるべきだと「うまいもん=すごく健康になるもの」であるべきだと思うんだ。

そういう理論でいくなら、いずれ上述のような現象が人間の進化に起こってもおかしくはないし、いやそれどころか朝方ごろごろしているだけで一日に必要なビタミンミネラルを摂れるように進化してもいいわけだよ。そうすれば睡眠欲、食欲の両方を一度に満たすことが出来て生物的にも凄く効率がいいじゃない!

だから今俺がこう、ごろごろしてるのは決して無駄じゃない怠惰じゃない。いやむしろ進化の魁として率先して変異を遂げようとしているんだ! 人類ももう古い栄養摂取の方法なんかかなぐり捨てて今すぐ朝方ごろごろすべき、すべきなんだよ、そうすればいずれあなたの子々孫々が突然変異を遂げて人類は一歩先のステージに進むことが、むにゃ……そうすれば余った時間でより科学が進歩して、ふわぁ……むにゃ、ん。

あっ! もうこんな時間!

「ちょっとお母さん! 何で起こしてくれなかったんだよ!」
「あなたがさるぐつわを噛ませたからでしょ」

2009年09月12日 21:20