■嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん/入間人間(著)左(絵)

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫)


重要なのは一も二もなくキャラクター。まずキャラを好きになってもらって、彼らの物語を末永く見守りたいと思わせることこそがライトノベルにおける「成功」の形の一つであると信じて疑ってなかったんだけど、何これ、いいの? こんなに友達にしたくないキャラしか出てこないものをライトノベルとして出していいの? 出てくる人物たちは一癖どころか、難癖を何癖も貼りつけたようなやつしか出てこない。絶対友達にしたくない。なのにページをめくる手は止まらないし、なんだったら普通に面白い。意味わかんないなんでなんでとしばらく自問してたら、あー、思い当たった。これあれだ。シリアルキラーの詳細をwikipediaで延々追ってたときの感覚に超近い。最高におぞましい娯楽。もっともグロテスクな暇つぶし。そういう感じ。

2011年07月15日 12:07